原子反射統合セッションでのことをお話します。
原子反射統合には、これとこれが効くという特効薬のようなものはありません。
赤ちゃんのこのボタンを押すと、すぐに立ち上がるようになる・・ことはないですよね。
発達とは、統合とはそういうものではないからでしょうね。
原始反射は私たちが生きるため、発達するために活性化しているものだから、「原始反射をなくしてしまえばいい」わけではないのです。
もちろん、「原始反射」は悪者ではありません。
でも、社会生活のしにくさ、生きづらさが「原始反射」からきているかもしれない、という視点から観た時、その可能性があるならば、取り組む必要があるでしょう。
教科書的な「〇〇にはこれ」という短絡的なものではなく、その方本人の反応と内側をよく観察しつつ、本人の「意思や意欲」を最優先に取り組みます。
このようなことが、クライアントさんの悩みで話題にのぼります。
「仕事で何を要求されているのかわからない」
「仕事の段取りができない」
「次々と指示されると頭の中が真っ白になってしまう」
しようとしても、しないようにしよう!としても無意識的にそうなってしまう。
上司はその特性を受け入れることはなく、「仕事がてきない」というレッテルを貼ってしまうことも多いとことでしょう。
大人になるまでに教育により、社会経験により、「〇〇した方がいい」「〇〇しない方がいい」「☆☆するべきだ」と、『頭で考える』ことを身に着けていきます。
なんとか、社会生活をスムーズに行えるように訓練し、自分自身を調教していきます。
ところが、強いストレスがかかると、「しようと思っているのに、できない」状況に繰り返し直面するようになります。『頭で考える』が『身体が動かない』、つまり『アタマ』と『カラダ』が繋がっていない状況です。
『カラダ』が反射的に動いてしまっている(動かない)ので、「しようと思っているのに、できない(したくないのに動いてしまう)」状況になります。
これは、訓練・練習の時は「できる」のですが、実際の場面に直面すると、「思っているようにできない」のです。
「シミレーション」も同じです。
いくら「できるイメージ」「行動しているイメージ」をしても、それは『アタマ』だけですので『カラダ』はついてこないのです。
原始反射の統合セッションですることは、『カラダ』からアプローチすることです。
それが、マッサージのような『カラダ』に感覚刺激を入れるようなものだけでなく、『カラダ』を使って、エクササイズをしたり、遊びをすることもあります。
今回、クライアントさんに「何をしたいですか?」と聞いたら、
「折り紙をしたい」
とのことだったので、二人で折り紙をしました。
この作品を完成させてから、今度は「ふきごま」をしました。
その後、原始反射のチェックをしたところ、折り紙の前とは全く違った反応になっていました。
ロールプレイ(ストレスの状況を再現する寸劇みたいなもの)でも、言いたいことが、スルっと言えるようになっているし、対応が自然になっていて、相手役のこちらがその変化に面食らってしまうほどでした。
クライアントさん本人も「言えてましね~、普通に」と自然な変化に気づかれてはいました。
それを無理してやったのではなく、自然にそうなった。とのこと。
「発達」はそのプロセスの中で自然に、していくものです。
歩けるようになった赤ちゃんは、次の日からさらに上手に歩けるようになっていきます。
大人の発達の問題はちょっと違います。
大人の発達のための原始反射統合セッションに立ち会っていると、「大人は本当の自分を忘れているんだな~」と感じます。
「本来の自分」を取り戻すことが、大人の発達のための「はじめの一歩」になるのだ、と。
B-fitの大人の原始反射統合セッションでは、こんなお話をしながら、まずは「やり残してきたことをやり切る」ことを通して、「本来の自分」を取り戻し、クライアントさん自身の人生を楽しく豊かにしていくお手伝いをしています。
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そういえば、以前にも折り紙で原始反射統合セッションのお話を書いてました。
参考サイト
大人の発達について(一般社団法人ここ・からだサイト)